AIイラストで複数人を生成したいとき、「1人しか出ない」「構図が崩れる」といった悩みを抱えていませんか?本記事では、MidjourneyやStable Diffusionで複数人を自然に描くための呪文(プロンプト)のコツとテンプレートをやさしく解説します。初めての方でも安心して使える構文や、よくある失敗の対策までしっかりご紹介します。
- AI イラストで複数人を出す基本の呪文構造がわかる
- 人物ごとの特徴の分け方・配置指定のテクニック
- Midjourney対応の構図プロンプト例を紹介
- 構図崩れを防ぐためのポイントやネガティブ設定も
AI イラストで複数人|呪文はどう書く?基本の構造と注意点

- 人数の指定はどう書く?「two people」「group of friends」の違い
- キャラ同士の距離・ポーズ・関係性をどう伝える?
- 全体構図や背景のバランスはどう調整する?
- キャラクターを区別するための特徴づけとは?
- 表情や衣装、髪型のバリエーションはどう付ける?
人数の指定はどう書く?「two people」「group of friends」の違い
AIイラストで複数人を描いてもらうときは、具体的な人数を英語で明記するのが基本です。
たとえば:
- two people / 2 girls:2人の構成が明確になりやすい
- a group of friends:人数は曖昧ですが、自然な並びや構図になりやすい
- three characters standing side by side:ポーズも同時に伝えられます
人数を明示することで、AIが「複数人」とはっきり認識し、キャラクターが溶け合ってしまうエラーを防ぐことができます。
キャラ同士の距離・ポーズ・関係性をどう伝える?
複数人を描く際には、「距離感」や「関係性」がイメージ通りに再現されるかがポイントです。以下のような表現を使うと効果的です。
- standing close together:仲のよさや親密さを伝えたいとき
- facing each other:対話や対立の構図を作りたいとき
- holding hands / leaning on shoulder:感情や関係を具体的に表現
ポーズも「posing for a photo」「running together」など、状況を一言加えることで自然な動きが出やすくなります。
全体構図や背景のバランスはどう調整する?
複数人の描写では、キャラクターだけでなく背景とのバランスも重要です。構図を意識すると、より完成度が高くなります。
おすすめの指定方法:
- in front of a sunset background(背景の明示)
- centered composition / rule of thirds(構図ルール)
- group shot with symmetrical balance(左右対称に配置)
人物を中央に寄せるのか、背景と調和させるのかによって、視線の誘導や印象が大きく変わるので、目的に応じて調整してみてください。
キャラクターを区別するための特徴づけとは?
AIに複数人を正しく描いてもらうには、キャラごとの明確な特徴を伝えることが大切です。
たとえば:
- 1st girl: long black hair, wearing a yukata
- 2nd girl: short blonde hair, with glasses
このように1人ずつ記述すると、AIが混同しにくくなります。
髪型・髪色・衣装・小物などを差別化し、「区別できる描写」を目指すのがポイントです。
表情や衣装、髪型のバリエーションはどう付ける?
複数キャラの描写では、「全員が同じ顔や服装になる」問題が起きがちです。以下のような工夫でバリエーションを出しましょう。
- cheerful expression, shy expression:感情の差を出す
- school uniform, summer dress, kimono:衣装で個性を出す
- braided hair, bob cut, ponytail:髪型で印象を変える
「each character has a different style」などの表現も役立ちます。
また、表情の違いをしっかり出したい場合は、「smiling」「blushing」「angry」などを分けて記述するのがおすすめです。
AIイラストで複数人|呪文のテンプレート集【Midjourney対応】



- 仲良し2人組を自然に描くプロンプト例
- グループ集合写真風の呪文テンプレート
- 対立する2人の緊張感あるシーンを描く方法
- 後ろ姿/横顔/対面構図などの指定方法
- カメラアングル(from above / from behind など)の効果
仲良し2人組を自然に描くプロンプト例
two girls sitting close together, smiling at each other, soft pastel colors, cherry blossom background, warm sunlight, anime style --ar 3:2
☑︎関係性(仲良し)と状況(座っている)を明記することで、自然な雰囲気が出ます。
グループ集合写真風の呪文テンプレート
a group of five friends posing for a photo, casual outfits, laughing and happy, city park background, natural lighting, realistic style --ar 16:9
☑︎「posing for a photo」や人数指定、「casual outfits」などでリアルさを演出します。
対立する2人の緊張感あるシーンを描く方法
two characters standing face to face, tense expressions, dramatic lighting, stormy sky background, cinematic composition --ar 2:3
☑︎感情(緊張)、構図(対面)、環境(嵐)を組み合わせることでストーリー性が出ます。
後ろ姿/横顔/対面構図などの指定方法
- 後ろ姿:
view from behind
- 横顔:
side profile view
- 対面構図:
facing each other
- 真上から:
top-down view
例:
two children holding hands, view from behind, walking through a flower field, warm evening light --ar 4:5
☑︎視点を切り替えるだけで一気に雰囲気が変わります!
カメラアングル(from above / from behind など)の効果
- from above:広がり・空間を強調
- from below:迫力や力強さが出る
- eye level view:自然で親近感のある構図
- over-the-shoulder shot:ドラマチックな視点
例:
two girls sitting on a bench, over-the-shoulder shot, looking at sunset together, dreamy atmosphere --ar 3:2
AIイラストで複数人|呪文で失敗しないためのコツ



- プロンプト内の順番とセミコロンの使い方
- 主語の繰り返しがAIの誤認を防ぐ?
- 「1girl and 1boy」など数詞と性別の明記が重要
- LoRAやモデル依存で再現度が変わる?
- ネガティブプロンプトで干渉を減らすには?
プロンプト内の順番とセミコロンの使い方
Midjourneyなどでは、プロンプトの順番=重要度の優先度になります。
- 例:
two girls; smiling; standing side by side; cherry blossoms background
セミコロン(;)やカンマ(,)で要素を区切ることで、それぞれの意味が独立しやすくなり、構図崩れや表現の混同を防ぐのに役立ちます。
主語の繰り返しがAIの誤認を防ぐ?
1文に複数の主語(キャラ)を含めると、AIが混乱することがあります。
それを避けるには、キャラごとに特徴を分けて書くのがコツです。
- 例:
1st girl: long black hair, kimono, holding a parasol
2nd girl: short brown hair, sailor uniform, smiling brightly
このようにすることで、AIが「1人のキャラに全部の要素を盛る」ことを防げます。
「1girl and 1boy」など数詞と性別の明記が重要
2 girls
よりも →1 girl and 1 boy
の方が混同が起きにくいthree characters with different styles
などのように、人数+個性のセット指定が効果的です
特にMidjourneyでは、1girl + 1boy
などと明確に区別することで、2人とも出やすくなります。
LoRAやモデル依存で再現度が変わる?
Stable Diffusionなどであれば、LoRA(学習済み拡張)やモデルによって精度が異なります。
- 複数人を安定して出したい場合は、人間の全身を得意とするモデルやLoRAの使用をおすすめします。
- キャラごとの差別化には、キャラ専用LoRAを併用することで、より自然な出力になります。
ネガティブプロンプトで干渉を減らすには?
「顔が融合する」「服が混ざる」といった不具合を防ぐには、ネガティブプロンプトの工夫も大切です。
例:
negative prompt: deformed hands, fused body, extra limbs, blurred face
これにより、キャラ同士の干渉や異常な身体パーツの出現を抑えることができます。
複数人構図が崩れる原因とは?注意すべきポイント
AIイラストで「2人を指定したのに1人しかいない」「体がつながってしまった」「距離感が変」など、構図が崩れるトラブルはよくあります。
ここでは、そうした失敗を防ぐためのポイントをお伝えします。
モデルやLoRAの影響で構図は変わる?
Stable DiffusionやLoRAなどのAIでは、モデルが学習した傾向によって構図の出やすさが変わります。
- 人物の構図が得意なLoRAやcheckpointを使う
- 複数人対応のタグ(
2girls
やgroup of people
)を明記する - 一人ずつプロンプトを分けて書く(例:
1st girl: long hair... / 2nd girl: short hair...
)
これにより、キャラが混ざったり溶け合ったりする事故を防ぎやすくなります。
キーワードの順番・強調のコツは?
AIは左から右へ読み取るため、順番で描写の優先度が決まります。
悪い例:
beautiful girl, standing, sunset, another girl, close-up
➡ どちらの女の子が主役か不明、構図が不安定に
良い例:
two girls standing together, 1st girl long black hair in kimono, 2nd girl short blonde hair with flowers, cherry blossom background, centered composition
➡ キャラの位置・特徴・背景が明確で、構図が安定
また、「centered composition」「symmetrical」「rule of thirds」など構図ワードを明示的に入れることで、構図が崩れにくくなります。
ネガティブプロンプトで崩れを防げる?
Stable Diffusionなどでは、「これは出してほしくない」という条件をネガティブプロンプトで伝えることができます。
よく使われるもの:
deformed hands, fused body, extra limbs, blurry face, missing arms, distorted body
これにより:
- キャラ同士がくっついてしまう問題
- 手や顔が崩れる問題
などを軽減できます。
Midjourneyではネガティブプロンプトが明示的に使えませんが、「描写したくない要素」を書かない」「シンプルに整理する」ことが同様の効果を持ちます。
応用テクニック:人物の位置・関係性を細かく指定する
複数人構図をさらに安定させたいときは、以下のような位置関係の指定も有効です:
- standing side by side(横に並ぶ)
- holding hands(手をつないでいる)
- one behind the other(前後に並ぶ)
- looking at each other(見つめ合っている)
例:
two girls holding hands, walking through a meadow, one slightly behind the other, soft smile, glowing sunlight
よくある質問(Q&A)



まとめ|AIイラストで複数人を描く呪文の書き方ガイド
- 複数人は明確に人数を指定する(1girl and 1boyなど)
- キャラごとの特徴はプロンプトでしっかり分けて書く
- “centered composition”など構図指定を明記する
- 視点やポーズは “facing each other”などで調整
- 遠近感は“wide shot”や“close-up”で調整
- 複数キャラでも服装・髪型で違いを明示する
- 背景も状況(school, forest, city)で自然に分ける
- ネガティブプロンプトで混ざり・崩れを防ぐ
- Stable DiffusionではLoRAの使い分けも重要
- Midjourneyは順番と構文整理で成功率UP