にじジャーニー 商用利用ガイド|可否・条件・注意点・実務フローを解説

にじジャーニー公式サイトより引用
にじジャーニー 商用利用ガイド|可否・条件・注意点・実務フローを解説

AIイラスト特化の画像生成モデル「にじジャーニー」を仕事で使いたい方向けに、商用利用の可否・条件・安全な運用までをやさしく整理しました。まず「使っていい範囲」を押さえ、次にトラブルを避けるチェック項目、最後に実務フローを紹介します。初めてでも迷わない道案内としてお役立てください。

この記事のポイント
  • にじジャーニーは条件を満たせば商用利用が可能
  • 無料/有料で扱いが変わるためプラン選定が重要
  • 権利・禁止事項・表示義務の基本を具体例で整理
  • 納品・販売までの実務フローとチェックリストを提示
Contents

にじジャーニー 商用利用は可能?

にじジャーニー公式サイトより引用
にじジャーニー公式サイトより引用
  1. にじジャーニーは商用利用できるのか
  2. 無料プランと有料プランの違いは
  3. 商用利用で認められる用途の具体例
  4. 商用利用が難しいケースと理由
  5. Midjourney本体との規約の関係

にじジャーニーは商用利用できるのか

にじジャーニーで生成した画像の商用利用は可能です

ただし、Midjourneyの利用規約に従う必要があります。

Midjourneyは、Discordを通じて利用するAI画像生成サービスであり、にじジャーニーもその一種です。

したがって、にじジャーニーの利用者は、Midjourneyの定める規約(Terms of Service)を遵守しなければなりません。

これらの規約には、生成した画像の著作権の扱いや、商用利用の可否に関する詳細が記載されています。

無料プランと有料プランの違いは

無料プランと有料プランでは、商用利用の条件が大きく異なります。

無料プランの場合、生成した画像の商用利用は基本的に許可されていません

これは、無料利用者の場合は、生成された画像の著作権がMidjourneyに帰属するためです。

一方、有料プランに加入しているユーザーは、生成された画像の著作権を所有できるとされており、規約の範囲内で自由に商用利用することができます。

商用利用で認められる用途の具体例

有料プランのユーザーは、にじジャーニーで生成した画像をさまざまな用途で商用利用できます。

具体的には、以下のような用途が認められています。

  • ウェブサイトやブログの挿絵
  • SNS投稿の画像
  • 商品デザイン(Tシャツ、マグカップなど)
  • デジタルコンテンツの素材(電子書籍、ゲームなど)
  • 企業の広告やプロモーション用画像

ただし、利用規約に記載された禁止事項(例:違法コンテンツや差別的コンテンツの作成・利用)に抵触しないことが条件です。

商用利用が難しいケースと理由

以下のようなケースでは、商用利用が難しい、またはリスクが伴うため注意が必要です。

  • 無料プランでの利用:前述のとおり、無料プランでは商用利用が許可されていません。
  • 著作権保護されたキャラクターやロゴの利用:既存のアニメキャラクターやブランドロゴに酷似した画像を生成・利用することは、著作権や商標権の侵害にあたる可能性があります。
  • 実在の人物の肖像権侵害:特定の有名人や他者の顔をAIで生成し、それを商業目的で利用することは、肖像権の侵害となります。

Midjourney本体との規約の関係

にじジャーニーは、MidjourneyをベースにしたAI画像生成ツールです。

そのため、にじジャーニーの利用者は、Midjourneyの利用規約(Terms of Service)に準拠する必要があります。

Midjourneyの規約は、商用利用の可否、著作権の扱い、禁止コンテンツなど、利用に関するすべてのルールを定めています。

にじジャーニーを安全に利用するためには、必ずMidjourneyの公式サイトで最新の規約を確認するようにしましょう。

にじジャーニー 商用利用の条件と注意点は?

スマホを見ながら想像している女性のAIイラスト画像
スマホを見ながら想像している女性のAIイラスト画像
  1. 利用規約・ライセンスの要点(商用可否・範囲)
  2. 著作権・著作者人格権・利用権の整理
  3. クレジット表記や再配布の取り扱い
  4. 既存IP・ブランド・実在人物の扱い基準
  5. ロゴ・商標出願・意匠登録での注意点

利用規約・ライセンスの要点(商用可否・範囲)

にじジャーニーで生成した画像の商用利用は、利用規約で定められた範囲内であれば可能です。

利用規約は、ユーザーがどのような目的で画像を利用できるかを定めており、商用利用の可否、利用範囲、収益の上限などについて詳細な規定があります。

商用利用を検討している場合は、必ず最新の利用規約を確認し、自身の利用目的が規約に準拠しているかを確かめましょう。

著作権・著作者人格権・利用権の整理

AIが生成した画像の著作権は、一般的に画像を生成したユーザーに帰属すると考えられています。

しかし、この点についてはまだ法的な議論が続いており、確固たる判例があるわけではありません。

ユーザーは生成した画像について著作権を持つことができますが、これはAIモデルの利用規約に基づく利用権でもあります。

また、AIには著作者人格権(氏名表示権、同一性保持権など)はないため、生成画像を自由に改変・利用できますが、元のAIモデルの規約に違反しない範囲内での利用となります。

クレジット表記や再配布の取り扱い

にじジャーニーで生成した画像を商用利用する場合、クレジット表記(作者名やツール名を表示すること)が必要かどうかは、利用規約によって異なります。

商用利用を行う際は、クレジット表記が義務付けられているか、推奨されているかを確認しましょう。

また、生成した画像の再配布に関しても規約で制限されている場合があります。

許可なく画像を販売したり、素材集として配布したりすることは規約違反となる可能性があるため、注意が必要です。

既存IP・ブランド・実在人物の扱い基準

AI画像生成ツールでは、既存の知的財産(IP)やブランド、実在する人物を想起させるような画像を生成・利用することは、著作権、商標権、肖像権などの侵害となるリスクがあります。

にじジャーニーでも同様で、人気のアニメキャラクターやブランドロゴ、有名人の顔に酷似した画像を生成・販売することは避けましょう。

意図せず生成された場合でも、これらの要素が含まれている場合は、商用利用は控えるのが賢明です。

ロゴ・商標出願・意匠登録での注意点

AIが生成した画像は、ロゴや商標、意匠として登録することは難しいとされています。

なぜなら、これらの権利は「人間の創作物」に与えられるものだからです。

AIが生成した画像は、既存のデータの組み合わせであることが多く、独創性が認められない場合があります。

また、AIに学習させたデータに、すでに存在する商標や意匠が含まれている可能性もあります。

もしAI生成画像をロゴなどに利用したい場合は、そのまま使うのではなく、人間が大幅に加筆修正を加え、独自性を高めることが重要です。

にじジャーニー 商用利用の実践方法は?

女性がこちらを見ているAIイラスト画像
女性がこちらを見ているAIイラスト画像
  1. 案件要件ヒアリングと可否チェック手順
  2. プロンプト設計ガイドと権利配慮ルール
  3. 生成→選定→リタッチ→検収の実務フロー
  4. 合意書・ライセンスメモを添えた納品方法
  5. トラブル事例と予防チェックリスト

案件要件ヒアリングと可否チェック手順

にじジャーニーで生成した画像を商用利用する場合、まずクライアントからの案件要件を正確にヒアリングすることが重要です。

この段階で、生成する画像が利用規約に違反しないか、特に著作権、肖像権、商標権に関わるリスクがないかを確認します。

例えば、既存のキャラクターやブランドロゴに似た画像の生成を求められた場合は、その案件自体を断るか、プロンプトを修正する提案をすべきです。

プロンプト設計ガイドと権利配慮ルール

商用利用を前提とした画像生成では、プロンプト設計が成功の鍵を握ります。「既存のキャラクターやブランド名を使わない」「実在の人物の名前を入れない」「特定の画風や作品名を連想させる言葉を避ける」といったルールを徹底しましょう。

また、複数のプロンプトを試して、よりオリジナリティの高い画像を生成する工夫も必要です。

プロンプト作成時には、権利侵害のリスクを常に意識することが重要です。

生成→選定→リタッチ→検収の実務フロー

にじジャーニーの商用利用は、以下の実務フローで行うと効率的です。

  1. 生成: クライアントの要望に合わせて、複数のプロンプトで画像を大量に生成します。
  2. 選定: 生成された画像の中から、クライアントのイメージに合うものを選びます。この際、著作権侵害の疑いがないか、品質は十分かを確認します。
  3. リタッチ: AIで生成した画像をそのまま納品するのではなく、Photoshopなどで加筆修正し、独自性を高めます。これにより、クオリティを向上させるとともに、著作権上のリスクをさらに低減できます。
  4. 検収: 最終的な成果物をクライアントに提出し、検収を受けます。

合意書・ライセンスメモを添えた納品方法

トラブルを未然に防ぐため、納品時には合意書やライセンスメモを添えましょう。

この文書には、画像の利用範囲、著作権の帰属先、にじジャーニーで生成されたものであることなどを明記します。

これにより、クライアントとの間で認識の齟齬が生じるのを防ぎ、法的なリスクを軽減できます。

トラブル事例と予防チェックリスト

過去には、AI生成画像が既存の作品に酷似していたり、商標権を侵害したりしたことでトラブルになった事例があります。

これらの問題を避けるために、以下のチェックリストを参考にしてください。

  • 既存のIPやキャラクターに似ていないか?
  • ブランドロゴや商標が含まれていないか?
  • 実在の人物に酷似していないか?
  • 利用規約の範囲内で利用しているか?
  • クライアントとの間で利用範囲の合意ができているか?

このチェックリストを実践することで、安心してAI画像を商用利用できるでしょう。

よくある質問

にじジャーニーは商用利用できますか?まず何を確認すれば安心ですか?

多くのケースで商用利用は可能ですが、最終的にはツール提供元の最新規約に従う必要があります。開始前に①用途(広告、印刷、販売)の特定、②配布範囲(SNS、EC、アプリ)の明確化、③禁止事項(既存IPや人物権)の確認、④必要に応じたクレジット有無、⑤社内承認フローの整備を行いましょう。案件側の規約(販売プラットフォーム等)とも突き合わせると安全です。

無料プランでも商用に使えますか?有料との違いは何ですか?

無料プランは生成数や解像度、表示義務などの制限が大きく、商用では実務的に不利です。納品・再配布・非表示義務などに関する条件が安定する有料プランの採用が基本線です。広告やEC素材、印刷物を想定するなら、画質や生成上限の広い上位プランを選ぶと品質とスケジュールの両方で安心感が高まります。社内で「商用は有料以上」のルール化を推奨します。

クレジット表記は必要ですか?入れるならどのように書けばよいですか?

クレジット要否はプランと規約に依存します。不要でも透明性の観点から「Illustration generated with Niji・Journey」のように任意表記する企業もあります。表記ポリシーは「必須/任意の条件」「文言の統一」「表記位置(クレジット欄、キャプション、制作ノート)」までテンプレ化し、案件でブレない運用にするとクライアント説明も円滑です。媒体ごとの表記制限も併せて確認しましょう。

既存キャラクターやブランド風の画像は商用利用できますか?

既存のキャラクター・ブランドを想起させる表現は、著作権や商標、不正競争防止法の観点でトラブルになりやすく、商用では避けるのが安全です。プロンプトに固有名詞・ブランド名を入れない、特徴的な配色や意匠を避ける、第三者レビューを挟むなどの対策を行いましょう。公開前に権利チェックリストを通し、疑義があれば差し替える保守的運用を徹底してください。

実在人物に似た描写や有名人のイメージは使えますか?

実在人物の容貌・氏名・特徴に強く依拠する生成物は、肖像権やパブリシティ権の観点でリスクがあります。広告・販売素材では特に慎重さが求められ、モデルリリース同等の同意がなければ使用を避けるのが無難です。プロンプトでは「generic」「no resemblance」などの否定指示を入れる、似姿判定は第三者レビューで判断するなど、組織的にリスクを低減しましょう。

ロゴや商標登録に使っても大丈夫でしょうか?

AI生成物をそのまま商標登録・ロゴ採用するのは推奨されません。独自性の証明や著作権者の特定、第三者類似との衝突リスクが残るためです。実務では、AI生成をたたき台にして人手で独自性を強化し、弁理士・法務の審査を通した上で最終化します。重要用途では「生成物の編集度」「参考素材の出所」「審査結果」をドキュメント化し、将来の証拠性を確保しましょう。

SNSや素材サイトでの販売・配布は問題ありませんか?

販売・配布自体は可能な場合がありますが、プラットフォーム規約(AI表示義務や禁止カテゴリ)とツール側の商用条件の双方に適合する必要があります。商品ページにはAI生成である旨、二次利用範囲、再配布や再編集の可否を明記しましょう。購入者向けの簡易利用規約を用意し、違反時の措置(販売停止・差替え)まで記載しておくとトラブル抑止に有効です。

海外向け配信(EU/英語圏/中国など)で追加の注意点は?

地域により広告表示義務や消費者保護規制が異なります。EUでは誤認防止の観点が強く、AI作品の表示・人物表現・宗教文化モチーフの扱いに配慮が必要。ローカルのNG表現リストを用意し、商品説明や返品ポリシーの翻訳版を整備しましょう。配信先プラットフォームの最新ポリシーを月次で確認し、社内ガイドに反映する運用ループが有効です。

規約変更への備え方と見落とし防止のコツはありますか?

公式サイトの更新通知やコミュニティ、リリースノート、主要販売プラットフォームのポリシーをRSS/メールで購読し、月次で社内チェック会を実施します。「変更点→社内ガイド反映→周知→テンプレ更新」の定例ループ化、契約書・発注書の版管理(v1.2→v1.3)を徹底しましょう。案件ごとに「準拠規約の版」と確認日を記録すると、後日の検証が容易です。

万一クレームや削除要請が来た場合の初動は?

公開停止・販売停止などの一次対応を即時実施し、生成ログ・プロンプト・参考資料を保全します。相手方の主張(著作権、商標、肖像、名誉)の整理、使用範囲の事実確認、修正案や差替え案の提示、再発防止の社内教育までを一連の手順に。顧客への連絡窓口を一本化し、やり取りは記録化。必要に応じて専門家(弁護士・弁理士)と連携し、解決方針を合意形成します。

まとめ|にじジャーニー 商用利用の実務ポイント

  • 用途と配布範囲を先に確定し規約と突き合わせる
  • 無料より有料プランで条件と品質を安定させる
  • 既存IP・実在人物・ロゴは保守的に運用する
  • プロンプト設計に権利配慮ルールを組み込む
  • 生成ログ・同意文書・審査記録を必ず残す
  • 納品時は使用条件メモを添付して誤用を防ぐ
  • 海外配信はローカル規制・表記義務を再点検
  • 月次で規約点検し社内ガイドを更新する
  • クレーム対応手順と連絡窓口を明確化する
  • 学びをテンプレ化して再発防止に繋げる
AIVice(アイヴィス)
Web制作や社内システムの企画・運用に携わり、現在はWebサイト制作とマーケティングを中心に活動中。「伝わる・使える・結果が出る」情報発信を心がけています。
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