AIイラスト販売は違法?著作権・規約・肖像権のリスクと安全な売り方チェックリスト

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AIイラスト販売は違法?著作権・規約・肖像権のリスクと安全な売り方チェックリスト

AIで生成したイラストを販売する場合、著作権や利用規約に違反しないか注意が必要です。すべてのAI作品が自由に販売できるわけではなく、使用したツールや素材によっては法的リスクが生じる可能性があります。本記事では、aiイラスト販売 違法となるケースや注意点をわかりやすく解説します。

この記事のポイント
  • AIイラスト販売の法的リスクがわかる
  • 著作権や商標権侵害の可能性を解説
  • 利用規約の重要性を理解できる
  • 安全に販売するためのチェックポイントを紹介
Contents

AIイラスト販売が違法になる主なケース

生成AI画像の女性が二人並んでいる
生成AI画像の女性が二人並んでいる
  1. 元のAIモデルや素材の利用規約で販売禁止されている
  2. 著作権保護されたキャラクターや作品に酷似している
  3. 実在する人物の肖像権を侵害している
  4. 商標やブランドロゴを無断使用している
  5. 他者が作成したプロンプトや構図を無断利用している
  6. 生成結果に第三者の著作物が混入している
  7. 公序良俗に反する内容を販売している

元のAIモデルや素材の利用規約で販売禁止されている

AIイラストを生成する際に利用するAIモデルや、その学習に使用された素材には、それぞれ利用規約が定められています。

これらの規約は、モデルや素材の作成者が、自身の著作物や提供するサービスの利用方法を定めたものであり、商用利用や販売が明確に禁止されている場合があります

規約違反は、サービスの利用停止やアカウントの削除につながるだけでなく、法的な損害賠償問題に発展する可能性もあります。

例えば、「非商用利用に限る」と明記されているモデルで生成したイラストを販売すれば、それは契約違反です。

利用を開始する前に、必ず利用規約の全文を確認し、販売が可能かどうかを慎重に判断しましょう。

著作権保護されたキャラクターや作品に酷似している

著作権は、小説、絵画、音楽、アニメ、ゲームなど、作者の思想や感情が表現された創作物を保護する権利です。

既存の人気キャラクターや作品の世界観、特徴的なデザインに酷似したAIイラストを生成し販売することは、著作権侵害に該当する可能性が極めて高いです。

AIは膨大なデータを学習しているため、意図せずとも似たものが生成されることがあります。しかし、「知らなかった」では済まされません。

販売する前に、既存の作品と見比べ、客観的に見て似すぎていないか、独自性があるかを判断することが重要です。

実在する人物の肖像権を侵害している

肖像権とは、個人の顔や姿が、本人の許可なく撮影されたり、公開されたり、利用されたりしないように保護する権利です。

AIイラストで、芸能人、インフルエンサー、スポーツ選手など、特定の実在する人物の顔や姿を本人の許可なく描写・販売することは、肖像権の侵害にあたります。

特に、プライバシーを侵害したり、名誉を傷つけたりするような内容のイラストは、重大な法的問題に発展する可能性があります。

AI生成であっても、実在の人物をモデルにする場合は、慎重な対応が求められます。

商標やブランドロゴを無断使用している

商標は、商品やサービスを識別するために使用されるロゴや名称を保護する権利です。企業のロゴ、ブランド名、商品のデザインなどを無断でAIイラストに含めて販売することは、商標権の侵害にあたります。

例えば、特定のファッションブランドのロゴをあしらったイラストや、有名キャラクターの商品名を使ったイラストを販売すれば、法的な責任を問われる可能性があります。

特定のブランドを連想させるような描写も、消費者に誤解を与え、不正競争行為と見なされる場合があるため注意が必要です。

他者が作成したプロンプトや構図を無断利用している

AIイラストの生成に用いるプロンプト(指示文)や、完成したイラストの独特な構図には、作者の創作性が認められる場合があります。

他人が時間と労力をかけて生み出したプロンプトや、特徴的な構図をそのまま模倣してイラストを生成・販売することは、著作権侵害と見なされる可能性があります。

プロンプト自体が著作物として認められるかについては議論がありますが、道義的にも、安易な盗用は避けるべきです。

他者の作品からインスピレーションを得るのは良いことですが、自分自身のアイデアや言葉で表現することが、トラブルを避ける上で重要です。

生成結果に第三者の著作物が混入している

AIが学習したデータには、既存の著作物が多く含まれています。

そのため、生成されたイラストに、意図せず第三者の著作物が混入してしまうことがあります。

例えば、背景に特定の漫画のキャラクターが小さく描かれていたり、特徴的なデザインのアイテムが含まれていたりするケースです。

このような混入した著作物が識別できる形で販売された場合、著作権侵害となる可能性があります。

特に、学習データの透明性が低いモデルを利用する際は、生成されたイラストを細部まで確認し、意図しない著作物の混入がないかを慎重にチェックする必要があります。

公序良俗に反する内容を販売している

社会の秩序や倫理観に反する内容、例えば過度に性的な表現暴力的な描写差別的な内容などを含むAIイラストを販売することは、法律や条例に抵触する可能性があります。

特に、未成年を対象とした不適切なコンテンツは、児童ポルノ法などの法律に違反する重大な行為です。

これらの問題は、法的な罰則だけでなく、プラットフォームからの追放や社会的な信用失墜にもつながります。

AIイラストを販売する際は、法と倫理を遵守し、誰もが安心して楽しめる健全なコンテンツの提供を心がけることが大切です。

aiイラスト販売 違法リスクを避ける方法

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  1. 利用するAIツールの規約を必ず確認
  2. オリジナル要素を多く加える
  3. 著作権保護されたキャラや作品を避ける
  4. 肖像権やパブリシティ権に配慮する
  5. 商標やブランド要素を使わない
  6. プロンプトも自作・改変して使用
  7. 販売前に第三者チェックを受ける

利用するAIツールの規約を必ず確認

AIイラストを生成・販売する前に、使用するAIツールやモデルの利用規約を必ず確認しましょう。

規約には、生成した画像の商用利用や販売が可能か、収益の上限はあるか、クレジット表記は必要かなど、重要な情報が記載されています。

中には、「非商用利用に限る」と明確に定められているツールも少なくありません。

規約に違反すると、アカウントの停止や、場合によっては法的措置を取られるリスクがあります。

規約は随時更新されることがあるため、定期的にチェックすることも重要です。

オリジナル要素を多く加える

AIは膨大な既存データを学習して画像を生成するため、意図せず他者の作品に酷似したものが出来上がってしまうことがあります。

著作権侵害のリスクを最小限に抑えるには、生成した画像にあなた自身のオリジナル要素を多く加えることが非常に大切です。

例えば、生成された画像をそのまま販売するのではなく、デジタルツールで加筆修正したり、独自の背景やキャラクターを組み合わせたりすることで、作品の独自性を高められます。

この「ヒトの手による編集」が、あなたの作品の価値と安全性を向上させます。

著作権保護されたキャラや作品を避ける

既存のアニメ、漫画、ゲームなどの著作権保護されたキャラクターや作品に酷似したイラストを販売することは、著作権侵害の明確なリスクとなります。

AIに特定のキャラクター名を入力して生成する行為はもちろん、プロンプトを工夫して似たものを生成しようとすることも避けるべきです。

著作権は作者の創作物を守るための重要な権利です。

他者の作品を参考にインスピレーションを得るのは良いことですが、安易に模倣せず、完全にオリジナルの作品であることを意識しましょう。

肖像権やパブリシティ権に配慮する

実在する人物の顔や姿に酷似したイラストを販売すると、肖像権パブリシティ権の侵害となります。肖像権は個人のプライバシーを守る権利、パブリシティ権は有名人が持つ経済的な価値を保護する権利です。芸能人やインフルエンサー、スポーツ選手など、特定の人物を連想させるようなイラストは、本人の承諾がなければ販売できません。AIに実在の人物の画像や情報を入力して生成する行為は、これらの権利を侵害する可能性が非常に高いため、絶対に避けましょう。

商標やブランド要素を使わない

企業のロゴやブランド名、特徴的なデザインには商標権があります。

これらを無断でイラストに含めて販売すると、商標権の侵害となります。

例えば、特定のブランドのバッグやロゴが明確に描かれているイラストや、有名キャラクターの商品名を使ったイラストは販売できません。

現実世界にあるブランドの要素を安易に利用することは避け、完全にオリジナルなデザインを考案しましょう。

プロンプトも自作・改変して使用

AIイラストはプロンプト(指示文)によって生成されますが、他者が時間と労力をかけて作成したユニークなプロンプトをそのまま盗用することもトラブルの原因となります。

プロンプトにも創作性が認められることがあるため、自分自身の言葉やアイデアでプロンプトを作成することが重要です。

SNSなどで公開されているプロンプトを参考にすることはあっても、そのまま利用せず、必ず自分で改変して使用し、自分だけのスタイルを確立することが安全性を高めます。

販売前に第三者チェックを受ける

生成したAIイラストを販売する前に、法的な知識を持つ専門家や、信頼できる第三者にチェックを依頼することも有効な手段です。

自分では気づかなかった違法リスクや著作権侵害の可能性を指摘してもらうことで、より安全に活動できます。

特に、ビジネスとして本格的に取り組む場合は、弁護士などの専門家に相談し、法的なリスクを事前に確認することをお勧めします。

こうした事前対策が、将来的なトラブルを未然に防ぎ、安心して創作活動を続けるための鍵となります。

よくある質問

サポート。笑顔の女性がオフィスでパソコンに向かっている

AIイラストはすべて自由に販売できますか?

いいえ。使用するAIツールの利用規約や、生成された画像の内容によっては販売が禁止されている場合があります。また、著作権や肖像権などの法律も適用されます。

著作権侵害になるのはどんな場合ですか?

既存の著作物(キャラクター、絵画、写真など)に酷似した画像を無断で販売すると、著作権侵害になる可能性があります。特に構図や配色が同一の場合は注意が必要です。

実在人物を描いたAIイラストは販売できますか?

本人の同意なく実在人物の容姿を使用すると肖像権やパブリシティ権の侵害となる場合があります。特に芸能人や有名人は商業利用の規制が厳しいため注意が必要です。

AIツールの規約違反になる例は?

商用利用禁止のツールや、利用時に出力結果の権利が開発者に帰属すると明記されているツールで作成した画像を販売すると規約違反になります。

販売前に確認すべきことは何ですか?

利用規約、著作権の有無、肖像権や商標権の侵害の可能性を必ずチェックしましょう。疑わしい場合は法務専門家に相談することが安全です。

まとめ|aiイラスト販売 違法を避けるために

  • AIツールの利用規約を必ず確認
  • 著作権や肖像権に配慮
  • ブランド・商標要素を使用しない
  • オリジナル性を高める
  • 規約違反のプロンプトは避ける
  • 第三者の権利侵害がないか確認
  • 疑わしい場合は販売しない
  • 安全な販売方法を選択
  • 最新法令・規約を常にチェック
  • 必要に応じて専門家に相談
AIVice(アイヴィス)
Web制作や社内システムの企画・運用に携わり、現在はWebサイト制作とマーケティングを中心に活動中。「伝わる・使える・結果が出る」情報発信を心がけています。
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