画風とは?意味・種類・見分け方を図解【一覧&AIでの指定手順】

「画風」とは、線のタッチ・質感・配色・仕上げ方まで含めた“作品の見え方全体”のこと(=作風/スタイル/タッチ)。AIイラストでは、この画風をプロンプトで指定するだけで印象が一変します。たとえば同じモチーフでも、アニメ風は線がくっきり、水彩風はにじみと淡色、リアル調は質感と光の再現、レトロ風は網点やかすれ——と結果がガラッと変わります。
本記事では、画風の基本と意味、失敗しない指定順序のテンプレ、主要スタイルの早見表、よくある誤差の原因とネガティブ指定での対処、そしてMidjourney/Stable Diffusionでのstyle・LoRAの使い分けまで、実務でそのまま使える形でやさしく解説します。
- AIイラスト「画風」の意味とAIにおける影響をやさしく解説
- MidjourneyやStable Diffusionでの指定方法を紹介
- プロンプトの順番や注意点も具体的に
- LoRAやstyleタグなどのツール活用もカバー

>>細めた目=やさしさ演出:squint / narrowed eyesの使い分け



AIイラストの画風とは?指定するとどう変わる?



- 画風とは何を指す?タッチ・質感・色味の違い
- スタイル(Style)とアートムードの違いは?
- 同じキャラでも画風指定でどう変わる?
- 画風の例:アニメ・リアル・水彩・レトロなど
画風とは何を指す?タッチ・質感・色味の違い
AIイラストにおける「画風(がふう)」とは、絵の仕上がりの雰囲気全体を指します。たとえば、「線が柔らかい」「色がにじむような水彩っぽい」「質感がざらっとしている」「輪郭がくっきりとシャープ」など、線のタッチ・質感・色使い・仕上がりの空気感まで含まれます。
画風の違いによって、同じキャラクターでもまったく別の印象になります。見る人の受け取り方も変わるため、「どんな雰囲気にしたいか」をイメージしながら指定するのがポイントです。
>>はじめての“画風指定”はここから:主要スタイル13種の出し方



スタイル(Style)とアートムードの違いは?
「スタイル(style)」と「アートムード(art mood)」は似ていますが、少しだけ意味が異なります。
- スタイル…絵の技法・描き方(例:anime style, oil painting style)
- アートムード…作品全体の雰囲気・感情(例:dreamy, dark, romantic)
スタイルは技法的な部分、アートムードは感情的な空気感を伝えるものです。たとえば「anime style + melancholic mood」とすると、「アニメ風だけど、どこか切ない」ようなイメージが表現できます。
同じキャラでも画風指定でどう変わる?



同じキャラクターでも、指定する画風によって印象が大きく変わります。たとえば:
- anime style:目が大きく、線がくっきり。可愛さや感情表現が強い
- watercolor style:ふんわりとした透明感、淡い色味で柔らかい印象
- realistic painting style:肌の質感や影がリアル、シリアスな雰囲気に
- retro comic style:線にかすれや点描があり、昭和レトロ感やポップさが出る
つまり「キャラクターの性格・世界観」に合わせて画風を選ぶことで、より伝えたいイメージに近づけることができます。
画風の例:アニメ・リアル・水彩・レトロなど
AIプロンプトでよく使われる画風の具体例を紹介します:
| スタイル名 | 特徴 |
|---|---|
| anime style | 日本のアニメ風。大きな目・シンプルな陰影 |
| manga style | モノクロの線画。スクリーントーン風も |
| realistic painting | 写実的なタッチ。影や肌質がリアル |
| watercolor painting | にじみ・柔らかい発色。淡い印象に |
| oil painting | 厚塗り感・重厚な質感 |
| retro comic | 昔のアメコミ風。点描やざらつき |
| flat vector | フラットでミニマルな色分けデザイン |
これらの画風は、「in the style of anime」や「in watercolor painting style」などとプロンプトで表現できます。MidjourneyやStable Diffusionでは、画風によって得意・不得意もあるため、複数試してみるのがおすすめです。
AIイラストの画風の指定方法とは?



ai イラスト 画風の指定方法とは?
- “in the style of”で画風を指定できる?
- Midjourneyのstyleタグ活用法は?
- Stable Diffusionで使えるLoRAやモデル名
- 特定アーティスト風の指定は注意が必要?
- 自分の絵柄を再現するにはどうすればいい?
“in the style of”で画風を指定できる?
はい、できます!
英語プロンプトで “in the style of”(〜のスタイルで) を使えば、特定の画風やアートジャンルを指定できます。
たとえば:
a girl in the style of watercolor painting
→ 水彩画風の女の子a cat in the style of retro anime
→ 昔のアニメ風の猫
このように、「主語+in the style of+画風」で構成することで、AIが求めるビジュアルに近いスタイルで生成してくれます。
Midjourneyのstyleタグ活用法は?
Midjourneyでは、styleタグやバージョン別のスタイルプリセットを活用することで、画風の微調整が可能です。
たとえば:
--style raw:素材感が出る、写真風・リアル系に向いている--style cute:デフォルメ寄りで、可愛いイラストが出やすい--style scenic:風景に特化したスタイルに変化する--style expressive:アート性や感情表現が豊かになる
Midjourney v6以降では、styleはオプションとして補助的に使うイメージですが、絵の空気感や線のタッチを調整する手段として有効です。
Stable Diffusionで使えるLoRAやモデル名
Stable Diffusionでは、「LoRA(Low-Rank Adaptation)」や「カスタムモデル(checkpoint)」を使うことで、特定の画風をダウンロードして反映できます。
たとえば:
- animefull-final-pruned:アニメ絵全般に強いモデル
- reliberate-v2:リアル系とファンタジーにバランス良く対応
- watercolorLoRA:水彩画風のトーンが強く出る
プロンプト例:
a girl in school uniform, soft lighting, pastel colors, in the style of watercolor painting, using watercolorLoRA
こういったカスタムモデルを使えば、より思い通りの画風に近づけることが可能です。
特定アーティスト風の指定は注意が必要?
MidjourneyやStable Diffusionでは、実在のアーティスト名を使って画風を真似ることも可能です。たとえば in the style of Van Gogh とすればゴッホ風のタッチになります。
ですが、注意点として:
- 著作権のある現代アーティストの名を使うと、SNSでトラブルになる可能性があります
- 公開時には「inspired by」など、明示的にリスペクトを表現したほうがよいです
とくに日本のイラストレーターなど特定人物に似せすぎるのはマナー的にも注意が必要です。
自分の絵柄を再現するにはどうすればいい?
自分のオリジナル画風をAIに覚えさせたい場合は、「LoRAの自作」や「DreamBooth学習」という方法があります。
ざっくり流れはこんな感じ:
- 自分のイラストを10〜20枚ほど用意
- Google Colabやローカル環境でLoRAを学習
- Stable Diffusion WebUIに読み込ませて使用
これにより、「自分らしい画風」をAIに学ばせ、まるで自分が描いたような新作を生成することもできます。プロンプトに "using mycustomLoRA" などで反映できますよ。
AIイラストの画風の指定のコツと注意点は?



- プロンプトで意識すべきキーワードの順番
- 複数の画風が混ざるときの対処法
- styleタグと構図・色合いの整合性をとるには?
- ネガティブプロンプトで画風のぶれを抑えるには?
- 各AIツールによる画風再現力の違いとは?
プロンプトで意識すべきキーワードの順番
AIにイメージを正確に伝えるためには、キーワードの順番がとても重要です。
基本の型は以下の順で構成すると安定しやすくなります:
主題(誰・何) → 雰囲気や動作 → 構図・アングル → 色味・ライティング → 画風
たとえば:
a Japanese girl in a summer dress, smiling softly, sitting under a tree, pastel tones, in the style of watercolor painting
画風(”in the style of”)や色味(”pastel tones”など)は、後ろに置くと全体のビジュアルを整える方向に作用しやすくなります。
複数の画風が混ざるときの対処法
MidjourneyやStable Diffusionでは、複数の画風キーワードが混ざるとどっちつかずなビジュアルになることがあります。
これを避けるには:
- メインの画風を1つに絞る
- 他は「雰囲気」や「仕上がり」に分離する
(例:watercolor style, with a touch of sketch texture)
どうしても複数入れたいときは、強弱を明示的に分けて使うと安定します。
例:
in the style of anime (strong), with light watercolor texture (subtle)
※SDでは ( ) や : で強度を調整可能
styleタグと構図・色合いの整合性をとるには?
Midjourneyで --style を使うとき、構図や色味との食い違いに注意しましょう。
たとえば --style scenic は風景向きなので、人物主体だとバランスが崩れることも。
人物イラストには --style raw や --style cute の方が整いやすい傾向があります。
また、色合い(pastel, vivid, mutedなど)と画風のテイストも合わせると、全体に統一感が出ます。
例:
a girl walking in spring, soft lighting, pastel colors, --style cute
ネガティブプロンプトで画風のぶれを抑えるには?
Stable Diffusionでは、ネガティブプロンプトを活用することで、画風のぶれや混ざりを抑えることができます。
例:
(negative prompt): blurry, lowres, 3d, cartoonish, saturated, extra limbs, inconsistent style
こういった否定ワードを入れておくと、**不要な画風要素(3D感・アニメ寄り・油絵タッチなど)**を排除しやすくなります。
Midjourneyでも、「不要な画風を言語的に避ける(例:not 3D)」といった工夫が可能です。
>>アニメ寄せの時に効く“笑い目/無表情/カメラ目線”の合わせ技



各AIツールによる画風再現力の違いとは?
最後に、よくあるAIツールごとの「画風の得意・不得意」についてまとめてみました:
| ツール | 得意な画風 | 苦手な傾向 |
|---|---|---|
| Midjourney | 写実・幻想・絵画風(v6) | デフォルメやアニメ風の安定性がやや低い(調整必要) |
| Stable Diffusion | アニメ・リアル・LoRA指定による細かい調整 | モデルやLoRAが未調整だと画風がブレやすい |
| Leonardo AI | ポスター・2.5D・デザイン系 | 手や顔のディテールにブレが出やすい |
自分の目的や表現したい雰囲気に合わせて、ツールと画風の相性を見極めるのも大事なポイントです。
よくある質問(Q&A)



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まとめ|AIイラストの画風とは?指定方法と注意点を解説
- AIイラストでは画風の指定が印象を大きく左右する
- “in the style of”などの英語指定で方向性を定められる
- アニメ・水彩・レトロなど好みに応じて使い分けが可能
- Midjourneyではstyleタグが便利
- Stable DiffusionではLoRAやモデルでスタイル指定ができる
- ネガティブプロンプトでブレを防ぐことができる
- プロンプトは主語→画風→構図の順で整理すると安定
- 特定のアーティスト風は注意が必要
- 商用利用には再現度より安全性が大切
- 表現を変えながら試行錯誤するのがコツ
