画像生成AIを本格的に活用するなら、ローカル環境の構築がおすすめです。
枚数やプロンプトの制限がなく、自由にカスタマイズできるのが大きな魅力。
一方で、高性能PCや準備の手間がハードルになる場合もあります。
この記事では、ローカル環境を整える手順やおすすめのツール、注意点をやさしく解説します。
✅ ローカル環境構築のメリットとデメリット
✅ AUTOMATIC1111やComfyUIなどおすすめツール
✅ 導入手順と初期設定の注意点
✅ 快適に動かすためのPCスペックとコツ
画像生成AI ローカル環境 おすすめはどれ?

- AUTOMATIC1111は初心者でも使いやすい?
- ComfyUIで何ができる?
- Krita連携のKrita AI Diffusionとは?
- FramePackの特徴と導入ポイントは?
- Flux・SDXL系モデルの選び方は?
AUTOMATIC1111は初心者でも使いやすい?
AUTOMATIC1111はStable Diffusionをローカルで動かす定番のWeb UIです。
特徴はとにかく導入がシンプルで情報が豊富なこと。
✅ ポイント
- GitとPythonをインストールすれば、公式の手順通りに進めるだけで使える
- ブラウザから操作できるので、コマンドを直接打つ必要がない
- 画像生成、img2img、Inpaintingなど一通りの機能を簡単に試せる
- 国内外でユーザーが多いため、トラブル解決の情報も探しやすい
💡 初心者へのおすすめ理由
「とりあえず動かしてみたい」「標準的な操作感で試したい」という方にぴったりです。
ComfyUIで何ができる?
ComfyUIはノードベースの操作で自由度が非常に高いWeb UIです。
従来のAUTOMATIC1111よりも、細かな工程を視覚的に組み立てられるのが最大の魅力。
✅ できること
- 複雑なワークフローをドラッグ&ドロップで作成
- 複数モデルやLoRAの組み合わせを柔軟に管理
- 高度な画像制御(マスク、ControlNet、アニメーションなど)
- プロフェッショナル向けの細かい設定調整
💡 おすすめする人
「生成の工程を細かくコントロールしたい」「プロセスを可視化して管理したい」中上級者に特に向いています。
Krita連携のKrita AI Diffusionとは?
Krita AI Diffusionは、ペイントソフト「Krita」とStable Diffusionを組み合わせる拡張機能です。
✅ 特徴
- Krita上で直接AI画像生成・修正ができる
- Inpainting(部分修正)、Outpainting(枠外生成)が簡単に実行可能
- 絵を描きながら部分的にAIに置き換えられる
- ComfyUIと連携も可能
💡 使いやすい場面
「ラフスケッチから仕上げまでを一つのソフトで完結させたい」「生成画像を手動で修正したい」というクリエイターに便利です。
FramePackの特徴と導入ポイントは?
FramePackは静止画から動画を生成できる最新ツールです。
特に派生版「FramePack-eichi」は機能追加が豊富で人気があります。
✅ 特徴
- Stable Diffusionの画像をもとに動画シーケンスを生成
- 手や髪が自然に動く「動きのあるアニメ」を作れる
- 低VRAM(6GB程度)でも動作可能
✅ 導入ポイント
- 専用のOne-Click Packageがあり、比較的簡単に導入できる
- FramePack-eichi公式マニュアルが整備されている
- RTXシリーズのGPUが推奨
💡 活用シーン
オリキャラやイラストを動かした短い動画を作りたい人に最適です。
Flux・SDXL系モデルの選び方は?
現在、ローカル画像生成ではSDXL系モデルが主流ですが、Fluxなど最新モデルも注目されています。
✅ 選び方のポイント
モデル | 特徴 | おすすめする人 |
---|---|---|
SDXL | 高解像度・安定性が高い | まず試したい標準モデル |
Animagine XL 4.0 | アニメ特化・表情が豊か | アニメ・キャラ絵が中心 |
illustrious | リアル寄り・写実的 | 写実・高精細なイラスト |
Flux | 次世代モデル・柔軟性が高い | 先端技術を試したい方 |
💡 ポイント
「どのモデルも無料で試せる」ため、実際に自分の絵柄や用途に合うか確認するのが大事です。
ローカル環境のメリット・デメリットは?

ローカル環境の
メリット・デメリットは?
- ローカル環境の自由度はどこまで高い?
- コスト面で得するのはどんな人?
- 導入のハードルは高い?
- スペック不足はどう解決する?
- クラウド利用との違いは?
ローカル環境の自由度はどこまで高い?
ローカル環境はほぼ制限なく自分好みにカスタマイズできるのが最大の魅力です。
✅ 自由度のポイント
- 好きなモデル(SDXL、Animagine、Fluxなど)を複数同時に使える
- LoRAやVAE、ControlNetなどの拡張機能も制限なし
- セキュリティ面でも完全に自分のPC内だけで完結
- 生成枚数・回数に一切制限がない
- 自分でスクリプトを追加して独自機能を作れる
💡「とことんこだわった生成をしたい人」に理想的です。
コスト面で得するのはどんな人?
ローカル環境は最初にGPU搭載PCを用意すれば、その後は基本無料で使えます。
✅ こんな人はお得
- 毎月大量に画像を生成する(商用・副業など)
- クラウドの従量課金(GPU時間課金)で費用が膨らんでしまう人
- 長時間の生成や追加学習を行う人
- プロンプト検証を繰り返す必要がある人
例:クラウドで毎月300枚以上生成するなら、ローカルPCを用意した方が数ヶ月で元が取れます。
導入のハードルは高い?
最初にPythonやgitをインストールして設定する手間があります。
✅ 初心者がつまずきやすいポイント
- Pythonのバージョンが合わない
- git cloneがうまくいかない
- VRAM不足でエラーが出る
- CUDAの設定がうまく通らない
ただし、最近は手順が整理された公式ガイドや日本語解説が増えているため、手順通りに進めば問題なく導入できます。
💡 「パソコンを初期設定できる程度のスキル」があれば大丈夫です。
スペック不足はどう解決する?
もしPCスペックが足りない場合、以下の方法があります👇
✅ VRAM不足
- 「–medvram」オプションで低メモリモードを使う
- 解像度を小さく生成して後からアップスケールする
- 不要な拡張機能を外す
✅ CPU・メモリ不足
- 同時処理を減らす(batch sizeを1にする)
- 他のソフトを閉じてリソースを確保
✅ そもそもGPUがない場合
- RTX搭載PCを購入(中古で10万円前後〜)
- クラウドサービスを併用(Google ColabやConoHaなど)
クラウド利用との違いは?
ローカルとクラウドの違いを表でまとめます👇
項目 | ローカル環境 | クラウド利用 |
---|---|---|
コスト | 初期投資が必要、以後は無料 | 月額・従量課金制 |
導入 | セットアップに手間 | すぐ使える |
自由度 | ほぼ無制限 | 制約あり(モデル制限など) |
セキュリティ | 完全オフラインも可能 | クラウド上にデータが残る |
スペック | PCの性能依存 | サービス側のGPU利用 |
💡 **「手軽さ優先ならクラウド」「自由度とコスパ優先ならローカル」**と考えると分かりやすいです。
導入ステップと快適に使うコツは?
- PythonとGitを準備する方法
- AUTOMATIC1111の導入手順は?
- ComfyUIと拡張機能を入れる方法
- FramePackの導入で動画生成を試す
- 環境トラブルの対処法は?
- おすすめGPU・PCスペックは?
- 初心者に人気の設定は?
PythonとGitを準備する方法

【Pythonのインストール】
1️⃣ 公式サイトでPython3.10.6をダウンロード
2️⃣ インストーラー起動時に
✅「Add Python 3.10 to PATH」に必ずチェック
3️⃣ 「Install Now」をクリック
4️⃣ インストール完了後、コマンドプロンプトを開き
python --version
でバージョンを確認(3.10.6と表示されればOK)
【Gitのインストール】
1️⃣ Git公式サイトからインストーラーをダウンロード
2️⃣ インストーラーを開き、基本は「Next」を押して進めるだけ
3️⃣ 「Finish」で完了
4️⃣ コマンドプロンプトで
git --version
を入力し、バージョン確認
AUTOMATIC1111の導入手順は?
✅ Stable Diffusion WebUIの定番・初心者に一番人気
1️⃣ フォルダを作成(例:C:\stable-diffusion
)
2️⃣ 作成フォルダを右クリック →「Git Bash Here」
3️⃣ 以下をコピペしてEnter
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
4️⃣ ダウンロード完了後、
フォルダ内の webui-user.bat
をダブルクリック
5️⃣ 自動で必要ファイルがインストールされる
6️⃣ 起動後、ブラウザで
http://127.0.0.1:7860/
を開くとWebUIが表示される
💡 最初は少し時間がかかるので気長に待ちましょう
ComfyUIと拡張機能を入れる方法
✅ ノードベースで高度なフロー設計ができるUI
1️⃣ PythonとGitを準備(前述手順)
2️⃣ 任意のフォルダを作成
3️⃣ Git Bashで以下を実行
bashコピーする編集するgit clone https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI.git
4️⃣ run.bat
を実行してセットアップ
5️⃣ ブラウザで
http://127.0.0.1:8188/
にアクセス
🔹 拡張機能を追加する場合custom_nodes
フォルダにプラグインを配置するだけでOK
FramePackの導入で動画生成を試す
✅ 動くAI画像(動画化)ができる注目ツール
1️⃣ FramePack-eichiのリポジトリから「One-Click Package」をダウンロード
2️⃣ 解凍後、update.bat
→ run.bat
を順に実行
3️⃣ run_endframe_ichi.bat
を実行するとWebUIが起動
4️⃣ 画像をアップロードし、動きのプロンプト(例:a girl waving her hand
)を入力
5️⃣ 動画を生成
💡 RTX 30/40シリーズ推奨・VRAM12GB以上が理想
環境トラブルの対処法は?
🔹 よくあるエラーと対応
症状 | 解決方法 |
---|---|
CUDA out of memory | --medvram オプションを付ける・解像度を下げる |
Pythonバージョンエラー | 必ず3.10.6を使う |
gitが認識されない | 環境変数にパスが通っているか確認 |
モデルが読み込めない | モデルのパスと拡張子を再確認 |
🔸 ヒント
- 公式GitHubの「Issues」を検索
- Discordコミュニティで質問
- エラー文をGoogle検索
おすすめGPU・PCスペックは?
✅ 快適に使う目安
- GPU: RTX 4070以上(VRAM 12GB以上)
- メモリ: 32GB以上
- CPU: Ryzen7 or Core i7以上
- ストレージ: SSD500GB以上
💡 「低解像度・低負荷モード」で妥協すればRTX3060(12GB)でも動作可能
初心者に人気の設定は?
✅ AUTOMATIC1111で人気の組み合わせ
- モデル:SDXL 1.0
- VAE:SDXL VAE Fix
- LoRA:アニメ・美少女LoRA
- Upscaler:ESRGAN 4x
- ControlNet:OpenPose
✅ ComfyUIで人気のワークフロー
- 基本txt2imgノード
- VAE decode
- Upscale nodeで解像度強化
よくある質問(Q&A)

まとめ|画像生成AIをローカル環境で自在に使いこなす!おすすめ導入ガイドと活用ポイント紹介
- ローカル環境は自由度が非常に高い
- 高性能PCを用意すれば制限なく使える
- AUTOMATIC1111が一番手軽で人気
- ComfyUIは拡張性が高く上級者に好まれる
- KritaやFramePackも要注目
- 導入前にPythonとGitを準備
- スペック不足は設定調整で補える
- トラブル時は公式ドキュメントを参照
- クラウドサービスと比較しコスパを確認
- 将来性の高い環境なので挑戦する価値大