AIでイラストを生成していて、「視線が合わない」「カメラ目線にしたいのにそっぽを向く…」と感じたことはありませんか?
この記事では、MidjourneyやStable Diffusionで「カメラ目線」をしっかり再現するための英語プロンプトや構図の指定方法、構文のコツをやさしく解説します。
表情・構図・視線のバランスをとりながら、「見つめてくれるキャラクター」をつくるための呪文設計を一緒に学んでいきましょう!
- カメラ目線 プロンプトの基礎と構文のパターンがわかる
- 視線をこちらに向けるための呪文テクニックを紹介
- ネガティブプロンプトや構図の工夫で安定性が向上
- 表情・ジャンル別にプロンプトを応用する方法も解説
カメラ目線 プロンプトとは?AIで視線を指定する基本

- カメラ目線とは?AI生成での再現は難しい?
- 「looking at the camera」などの基本フレーズ
- MidjourneyとStable Diffusionで違いはある?
- 正面構図と目線のバランス調整のポイント
カメラ目線とは?AI生成での再現は難しい?
カメラ目線とは、被写体が正面を向き、カメラ(=閲覧者)と視線を合わせている構図のことです。
人間で言えば「こちらをじっと見ている」状態。イラストや写真では、感情や存在感が強く伝わる重要な要素です。
しかしAIで画像を生成する場合、カメラ目線を正確に再現するのは意外と難しいのが実情です。
というのも、AIは目線や顔の向き、首の傾きなどを明示的に「視線方向」として解釈するのが不得意なことがあり、「なんとなく近いけど外れてる」結果になりがちです。
「looking at the camera」などの基本フレーズ
カメラ目線を出したいときは、プロンプトに「視線を明示する表現」を入れることがポイントです。
以下のようなフレーズが代表的です:
looking at the camera
(カメラを見ている)eye contact
(アイコンタクト)looking at viewer
(閲覧者を見る)direct gaze
(まっすぐな視線)front-facing
(正面を向いている)
これらは1つでも機能しますが、2つ以上組み合わせると効果が上がります。
例:anime girl, looking at the camera, eye contact, front-facing portrait, detailed eyes
なお、「looking into the distance」や「looking away」は目線をそらす方向なので、避けるべきネガティブ表現です。
MidjourneyとStable Diffusionで違いはある?
カメラ目線の再現に関して、MidjourneyとStable Diffusionでは特徴がやや異なります。
比較項目 | Midjourney | Stable Diffusion |
---|---|---|
表現の精度 | 高め(構図としてはまとまりやすい) | LoRAなどを使えば精度高く出せる |
キーワードの影響 | やや曖昧(雰囲気優先) | 呪文の順序・強調が重要 |
視線制御の柔軟さ | 少なめ | ControlNetや顔向きモデルで制御可能 |
Midjourneyでは「目線っぽさ」は出せても、真正面や視線のピンポイントな調整は難しいです。
一方で、Stable Diffusionではやや設定が複雑ですが、細かいコントロールがしやすいという利点があります。
正面構図と目線のバランス調整のポイント
カメラ目線を自然に見せるには、視線と顔の角度のバランスがとても重要です。以下の要素を意識しましょう:
- 「正面構図(front-facing)」を必ず指定
→ 顔全体がカメラを向いていることで視線の違和感が減ります。 - 「eye contact」と「symmetrical face」も追加
→ 左右対称の顔立ちで、視線がまっすぐだと人間らしく感じられます。 - カメラ位置(close-up / portrait / bust shot)も明示
→ 目線が合う距離感を作るために重要です。 - ネガティブプロンプトで回避するもの:
→looking away
,turned head
,side profile
,looking down
つまり、目線だけでなく顔の向き・構図・距離感まで含めて設計することで、より「自然なカメラ目線」になります。
自然なカメラ目線にするプロンプト設計のコツ



- 「eye contact」「direct gaze」はどこに入れる?
- 表情・角度・照明を合わせることでリアルに見せる
- 顔の正面率を高める呪文の並び順
- ネガティブプロンプトで目線ズレを防ぐには?
- カメラ目線×笑顔・真顔・驚きなどの表情バリエーション
- イラスト・リアル・アニメで構文をどう変える?
「eye contact」「direct gaze」はどこに入れる?
「eye contact」や「direct gaze」は、視線を明確にカメラに向ける指示語句です。
プロンプトの中では、被写体やポーズに続けて早い段階で入れるのが理想です。
例:anime girl, smiling, eye contact, looking at the camera, front-facing, soft lighting
こうすることでAIは「カメラを見る」ことを主要要素として認識しやすくなります。
文末に入れると無視されやすい傾向があるため注意しましょう。
表情・角度・照明を合わせることでリアルに見せる
カメラ目線を「リアルに見せる」ためには、以下の3つを調和させることが重要です:
- 表情:やさしい笑顔・穏やかな真顔・微笑など、感情の強さが自然な視線につながります
- 角度:正面構図がベスト。軽い傾きなら自然さが増しますが、極端に傾けると目線がズレます
- 照明:フロントライト(正面からの光)を入れると、目のハイライトが強調されてカメラ目線らしさがアップします
例プロンプト:realistic portrait of woman, direct gaze, soft smile, front-facing, studio lighting, eye-level view
顔の正面率を高める呪文の並び順
カメラ目線に不可欠な「正面構図」は、プロンプト内で以下のような並びにすると効果的です:
主語(人物) → 顔の向き → 視線指定 → 表情 → カメラ情報
例:young anime girl, front-facing, eye contact, cheerful smile, close-up, soft shadows
さらに以下の補足語句で安定度アップ:
symmetrical face
(左右対称の顔)centered composition
(画面中央配置)close-up portrait
(バストアップ構図)
ネガティブプロンプトで目線ズレを防ぐには?
Stable Diffusionなどでは、目線のズレや「斜め向き」「横顔」などが混入しやすいため、ネガティブプロンプトの工夫が必要です。
避けたい要素として以下を指定:
Negative prompt:
looking away, looking down, looking to the side, side profile, turned head, crossed eyes, distorted face
また、顔が崩れやすいモデルでは bad anatomy
, deformed eyes
, asymmetrical face
なども追加しておくと効果的です。
カメラ目線×笑顔・真顔・驚きなどの表情バリエーション
表情ごとに視線の印象は大きく変わります。以下にパターン別の表現例を示します:
表情 | キーワード例 |
---|---|
笑顔 | gentle smile , happy expression , smiling with eyes |
真顔 | calm expression , serious face , neutral mood |
驚き | wide eyes , surprised expression , open mouth |
どれも eye contact
や direct gaze
を合わせて入れることで、視線が活きた自然な雰囲気になります。
イラスト・リアル・アニメで構文をどう変える?
生成スタイルごとに、プロンプトの組み立て方も微調整が必要です。
スタイル | コツ |
---|---|
アニメ風 | anime style , 2D illustration , cel shading , anime eyes などを加える |
リアル風 | realistic portrait , cinematic lighting , photo-realistic skin , DSLR などで写実性を補強 |
イラスト風(ゆるめ) | soft coloring , flat illustration , pastel palette , hand-drawn style などを活用 |
それぞれのスタイルに応じて、「視線」「構図」「表情」を細かく合わせることで、目が合っているような印象的な絵が作れます。
応用編|カメラ目線キャラを魅力的に見せる演出とは?



- キャラが話しかけてくるような構図とは?
- 目線だけで“感情”を伝えるには?
- カメラ目線×ポーズの組み合わせ例
- 背景と視線がリンクすると説得力が増す?
- SNS向けに映える「視線誘導」テクニック
- カメラ目線を強調する光・影・色使いの工夫
キャラが話しかけてくるような構図とは?
視線だけで“会話”してくるようなイラストは、以下の要素が揃うと実現できます。
- 画面中央に被写体を配置(centered composition)
- やや近距離(medium shot~close-up)
- カメラ目線(eye contact, looking at the viewer)
- やさしい表情やジェスチャー(gentle smile, open hand)
これにより「画面越しに自分に語りかけている感覚」が強まり、親密な雰囲気になります。
例プロンプト:
anime girl, centered composition, looking at the viewer, soft smile, reaching hand toward camera, eye-level angle
目線だけで“感情”を伝えるには?
表情よりも視線の角度・目の開き方・まぶたの動きなどが感情表現のカギになります。
感情 | 目元の描写例 | フレーズ例 |
---|---|---|
優しさ | 細めた目・やさしいハイライト | gentle gaze , smiling with eyes |
怒り | 眉間が寄る・にらむような目 | intense gaze , sharp eyes |
悲しみ | うるんだ瞳・伏し目がち | teary eyes , downward gaze |
驚き | 丸く見開いた目 | wide eyes , startled expression |
視線だけで感情を乗せたい場合は、顔の角度や口元の動きは控えめにし、「目」中心で構成するのがポイントです。
カメラ目線×ポーズの組み合わせ例
ポーズとカメラ目線を組み合わせると、“演出感のある絵”がつくれます。おすすめの組み合わせは以下。
視線 | ポーズ例 | 効果 |
---|---|---|
正面 | 手を振る、微笑む | 親しみ・フレンドリー |
斜め下から | 顎を引く、髪を払う | かわいらしさ・照れ感 |
見上げる目線 | 両手を胸元で組む | 甘え・お願い感 |
プロンプト例:
anime girl, looking at the camera, waving hand, cheerful expression, eye-level view, bright background
背景と視線がリンクすると説得力が増す?
はい、背景とキャラクターの目線を一致させることで世界観への没入感が強まります。
たとえば:
- カフェの店員 → 視線はテーブル(カメラ)に座るあなたに
- 星空の下 → カメラ目線で「一緒に眺めてる」構図
- 部屋の中 → 鏡越しの視線、ふと振り向いた瞬間
こうした演出には、以下のプロンプトが有効です:
girl in cafe, looking at customer (camera), friendly smile, warm atmosphere, soft lighting
背景と視線が連動していると、“話しかけられているような感覚”がさらに増します。
SNS向けに映える「視線誘導」テクニック
SNS投稿用では「視線で主役に導く」構図が映えます。以下のテクニックがおすすめです:
- 人物の目線と手の指差しを連動させる
- 背景に奥行きを出して、視線が画面中心に集まるようにする
- 他キャラが主役キャラを見つめている
例プロンプト:
anime group, all characters looking at one girl in center, eye contact, spotlight effect, cinematic background
目線誘導は無意識に視線を動かす力があるため、印象に残るビジュアルがつくれます。
カメラ目線を強調する光・影・色使いの工夫
視線の力を強調するためには、以下の照明と色の工夫が効果的です。
- キャッチライトを入れる:瞳に反射光を入れることで視線がはっきり強調されます(
highlight in eyes
,catchlight
) - 背景を暗めにする:人物が明るく浮き出ることで目線が目立ちやすくなる(
dark background, soft spotlight
) - コントラストを強くする:瞳や顔周りの彩度・明るさに差をつけることで“目が合う”感じを引き出します
例プロンプト:
realistic girl portrait, direct gaze, catchlight in eyes, dark background, soft spotlight on face
よくある質問(Q&A)



まとめ|カメラ目線 プロンプト完全ガイド|AIで視線を操るコツ
- カメラ目線とは視線がこちらを向いている構図のこと
- MidjourneyやSDで実現には呪文の順序が重要
- 「eye contact」「looking at the viewer」が基本語句
- ネガティブプロンプトで視線のブレを防げる
- 顔角度や構図も合わせて指定することで安定
- 表情を変えることで印象や感情を演出できる
- スタイル別に構文の調整が必要(アニメ・リアル等)
- 光や目のハイライトも視線の演出に効果あり
- 背景やポーズと連動すると物語性が出せる
- SNSで“目が合う”ような仕上がりに向いている