AIイラストで「手」をうまく描かせるのって、意外と難しいですよね。
「指が多い…」「変な形になる…」そんな経験をした方も多いはず。
この記事では、Stable DiffusionやMidjourneyで“自然な手のポーズ”を描くためのプロンプト例・構図の指定方法・便利なツール活用法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
「どう指示すれば、イメージ通りの手になるの?」と悩んでいる方。
今日からすぐ使えるテクニックを一緒に見ていきましょう。
- 手のポーズを自然に描くためのプロンプト構文がわかる
- Midjourney・SDそれぞれの特徴に応じた指定方法を紹介
- 指の崩れを防ぐネガティブプロンプトやControlNet活用法も解説
- ジャンル別(祈る・振る・掴む)プロンプト例が豊富
手のポーズのプロンプトとは?AIでうまく表現する基本

- なぜAIでは手の描写が苦手なの?
- Stable DiffusionとMidjourneyの違いとは?
- プロンプトで手のポーズを指示する基本構文とは?
- 指・手の動きを表す英語フレーズ一覧
なぜAIでは手の描写が苦手なの?
AIイラストでよくある問題が「手の指が増えている」「不自然なポーズになる」などの崩れです。
これは、学習データに「手の構造が明確に写っている画像」が少ないためで、関節や指の配置をAIが誤認識しやすいことが主な原因です。
近年はLoRAやControlNetで改善されていますが、指の数や形の指定を丁寧に行うことが安定生成のカギです。
Stable DiffusionとMidjourneyの違いとは?
Stable Diffusionはプロンプトの自由度が高く、手の形も「構造を意識した制御」が可能です。一方、Midjourneyは雰囲気重視の美しい描画に強みがある反面、手や指の精密な描写にはムラが出やすい傾向があります。
- 手の細部までこだわりたい人 → Stable Diffusion
- 全体の雰囲気や構図を優先したい人 → Midjourney
このように目的に応じてツールを使い分けるのがおすすめです。
プロンプトで手のポーズを指示する基本構文とは?
手のポーズを明確に表現するには、具体的な構文を使うのがポイントです。
例:
- “hands folded in front”
- “hands on hips”
- “one hand raised”
- “crossed arms”
また、“five fingers”や“well-defined fingers”なども併用すると、手の構造がより安定します。
Stable DiffusionやControlNetを使えば、より正確にポーズを再現できます。
指・手の動きを表す英語フレーズ一覧
手の動きを指示する際に使える便利なフレーズをいくつかご紹介します:
- hands behind back(後ろ手)
- pointing finger(指差し)
- waving hand(手を振る)
- gripping sword(剣を握る)
- touching face(顔に手を当てる)
- peace sign(ピースサイン)
- hands in pockets(ポケットに手を入れる)
これらのフレーズをプロンプトに加えることで、自然なポーズ表現に近づけることができます。
手のポーズのプロンプトの具体例と成功のコツ



- 「手を広げる」「手を振る」などのプロンプト例
- 指の数や形状が崩れないための指定方法とは?
- 手の位置と全身構図の関係は?
- ControlNetやOpenPoseを使った手の固定方法
- 指定角度(俯瞰・横顔・上半身アップ)とポーズの整合性
- ハンドポーズ用LoRAの選び方と強度設定
「手を広げる」「手を振る」などのプロンプト例
手のポーズをAIに正しく理解させるには、英語での具体的なプロンプトがとても効果的です。
以下のような表現がよく使われます:
- open hands(手を広げた)
- waving hand(手を振っている)
- hands raised(手を上に上げている)
- hand reaching out(手を伸ばしている)
- two hands up(両手を挙げたポーズ)
ポーズだけでなく、「five fingers」「well-formed hands」などの補足指定も併用するとより安定します。
指の数や形状が崩れないための指定方法とは?
AIでの指の描写は崩れやすい部分です。これを防ぐには、以下のようなプロンプトを組み合わせて使用するのがおすすめです:
- Positive Prompt:
- “five fingers”
- “well-defined hands”
- “realistic finger anatomy”
- Negative Prompt:
- “extra fingers”
- “deformed hands”
- “missing fingers”
また、LoRAやControlNetの補助によって、指の構造を安定させることができます。
手の位置と全身構図の関係は?
手の位置は構図全体のバランスや印象に強く影響します。
例えば:
- 上半身アップ:顔の近くにある手(ほおづえ、ピースなど)が強調される
- フルボディ:手の動きや配置がポーズの印象を左右する
- 対角構図:片手を画面端に伸ばすことで動きのある画面になる
「どの構図で、どこに手を配置するか」を意識するだけで、キャラの感情や動作がより伝わりやすくなります。
ControlNetやOpenPoseを使った手の固定方法
ControlNetやOpenPoseは、手の位置やポーズをピンポイントで制御できる強力なツールです。
- ControlNet + Poseモジュール:事前にポーズ画像(棒人間)を用意し、その通りに出力を誘導
- OpenPose:関節情報をもとに、指先の角度や開き具合まで細かく調整可能
とくに「ピースサイン」「握った拳」「手を伸ばす」など細かい指定をしたい場合には、これらのツールが非常に効果的です。
指定角度(俯瞰・横顔・上半身アップ)とポーズの整合性
ポーズを指定するときは、カメラアングルとの整合性も重要です。
- 俯瞰視点(from above):肩より下の手は見えにくくなる
- 横顔(profile view):片手だけを見せると自然
- 上半身アップ(bust shot):顔の近くで手を使うと印象が強くなる
構図とポーズのバランスが取れていないと、不自然な腕の長さや関節のねじれが発生しやすくなるため、視点とあわせて設計するのがコツです。
ハンドポーズ用LoRAの選び方と強度設定
ハンドポーズを安定して出すには、ポーズ特化のLoRAモデルを導入するのが効果的です。
おすすめの選び方:
- タグで「hand pose」「gesture」「fingers」などのLoRAを検索
- 実際のサンプル画像を確認してから使用
強度の設定例:
<lora:pose-hands-v1:0.5>〜0.8
LoRAの強度を高くしすぎると、全体の画風に影響が出る場合もあるため、0.5〜0.7前後で試すのが安定しやすいポイントです。
手のポーズのプロンプトで失敗しないための注意点



- 手が崩れる原因とその回避プロンプトとは?
- ネガティブプロンプトで「手の破綻」を防ぐには?
- 左右非対称なポーズの指定方法は?
- 顔や背景と干渉しない配置の工夫
- シーン別プロンプト例(祈る・掴む・手を合わせる)
手が崩れる原因とその回避プロンプトとは?
AIイラストでは、手の形が「指が多い・手のひらが歪む・関節が逆向き」など崩れることが多くあります。
これは、学習データにおける手のバリエーション不足や、プロンプトが不明瞭なことが原因です。
対策としては、以下のようなプロンプトを加えると安定しやすくなります:
- five fingers
- realistic hand anatomy
- well-formed hands
- accurate finger placement
明確な指示が手の破綻を防ぐ第一歩です。
ネガティブプロンプトで「手の破綻」を防ぐには?
ネガティブプロンプトを活用することで、「崩れた手の描写」を抑えることができます。
以下の語句は、特に効果的です:
- extra fingers
- missing fingers
- deformed hands
- fused fingers
- blurry hands
- bad anatomy
こうした語句をネガティブに指定しておくと、AIが誤って生成する異常な手の表現を事前にブロックすることができます。
左右非対称なポーズの指定方法は?
両手を異なる動きにしたい場合(例:右手でピース・左手は横に下ろすなど)、非対称のポーズ指定が必要です。
例:
- right hand raised, left hand on hip
- holding sword with right hand, left hand relaxed
- left hand pointing, right hand waving
片側ずつ具体的に動作を指定することで、AIが誤解しにくくなり、ポーズの自然さが増します。
顔や背景と干渉しない配置の工夫
手の位置が顔と重なったり、背景の装飾と混ざったりすると、視認性が悪くなり破綻の原因になります。
対策としては:
- 顔から少し離れた位置に手を置く(例:頬に触れずあごの近くなど)
- 背景がシンプルな構成にする(例:単色、ぼかし)
- 光や影で手の輪郭を際立たせる
こうした構図の工夫により、手の存在感を保ちつつ全体の見やすさも向上します。
シーン別プロンプト例(祈る・掴む・手を合わせる)
シーンに合わせて手の動作を具体的にプロンプトに落とし込むと、描写の安定感が増します。
- 祈るポーズ
hands clasped together, praying, fingers interlocked
- 掴む動作
grabbing a sword, hand gripping an object tightly
- 手を合わせる(拍手やお願い)
hands together in front, fingers straight, polite gesture
動作に加え、気持ちや文脈を感じさせる単語(e.g. calm, hopeful, gentle)も加えると、より自然な仕上がりになります。
よくある質問(Q&A)



手のポーズ プロンプトのまとめポイント
- AIは手の描写が苦手なため構文工夫が重要
- Midjourneyはシンプルな英語指示が有効
- Stable DiffusionではControlNetが有効
- “hand pose”“fingers spread”など具体語を使う
- 手を崩さないためにネガティブプロンプトは必須
- 全身とのバランスや構図も重要
- LoRAで手専用モデルを追加すると効果的
- “祈るポーズ”などのシーン別ワードが便利
- 背景と被らないよう位置調整も忘れずに
- 生成後の修正にはInpaintも活用
- 表情や体勢とセットでプロンプトを組むと自然